中耳炎とプールの関係
当院において、中耳炎になられた患者さん・その親御さんに、
「プールは駄目ですか?」
というご質問を良く受けます。
そんな時、よほどひどくない限りは、
「入ってもいいですよ。」と言うようにしています。
(もちろん、状態が悪く、プールは避けたほうが良い方には、予め院長からお伝えします。)
普通の耳鼻科では、
「中耳炎が完治するまではプールは禁止」と言われることかと思います。(実際に私も以前はそうお伝えしていました。)
では、なぜおおやま耳鼻咽喉科では原則として
「入ってもいいですよ」
と言うのか?とやかく言わないのか?
もちろん、病気だけのことを考えるのであれば鼻疾患や中耳炎がある場合にはプールの水の中の塩素やばい菌や温度差が鼻や(鼻を通して)耳に影響を与えることがあると思います。
影響の有無は個人差があり、もしお子様がプールに入られて鼻水が増えたり、耳の違和感を訴えるようであればプールは良くないとお考えください。
ただ、あまり影響を受けないようであれば、お子さん方の夏の大きな思い出となる、あるいはスクールに通い、スポーツとして励んでいる プールを1ヶ月も2ヶ月も止めてしまうことは、大人の想像以上に子供にストレスを与えるものです。
医師として「●●はダメ!」という事は簡単ですが、その子(その患者さん)には大変なストレスになるわけです。
「禁止することが必ずしも患者さんの回復につながらない、
むしろストレスの無い環境におくことが重要」
というのがこれまで耳鼻科の医師として治療に携わってきた私の現在の考えです。
ただし、プールに入るときは特に鼻から水を吸い込まないように注意してあげてください。