アレルギー性鼻炎・花粉症は根治できるのか!?
今やアレルギー性鼻炎に日本人の4割がかかっている、と言われるほどの国民病になってしまったアレルギー性鼻炎(花粉症)。
そのアレルギー性鼻炎の困ったところは、今まで全くアレルギー症状が無かった方が、ある年やあるタイミングから突然アレルギー症状を起こしてしまう事です。
また、アレルギー性鼻炎(花粉症)は一旦アレルギー体質になってしまうと、そのアレルギー症状を薬で抑えることはできても、アレルギー体質そのものが消えてなくなることは現代の医学では極めて難しい、という難点があります。
(もちろん現代の医学、というのは西洋医学をベースにしたものであって、民間療法や体質改善などで「アレルギー症状がなくなった」という方は実際にはいらっしゃいます。)
ただし、その一方でアレルギー性鼻炎によって命に危険が及ぶ、ということは考えにくいため、そうした状況を理解して頂いた上で、
いかにアレルギー性鼻炎とうまく付き合っていくか?
(症状を出さないようにしていくか?)
を意識して頂くことが重要であるかと思います。
おおやま耳鼻咽喉科の治療指針
当院においては、アレルギー性鼻炎の治療について大きく分けて下記のような分類で治療を行うことができます。
1.投薬による治療
最もスタンダードな治療法です。アレルギーを抑える抗アレルギー剤や、妊婦の方でも服用頂ける漢方薬、点鼻薬など様々なお薬をどのように処方するかを、
(1) 患者さん 個々の生活状況 |
妊娠や授乳の有無、車によく乗るか(眠くなると困る)?他の薬との併用状況など |
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(2) 症状の程度 | 耐えきれないほどつらいのか、少し鼻が詰まる程度なのか?など |
(3) 薬の効き方 | 眠くなりやすいのか?薬が効きやすい体質か、あるいは効きにくい体質か?など |
上記を勘案しながら、数百パターン以上ある投薬の組み合わせの中から、それぞれの患者さんにとって最善と思われるものを一緒に探していくような治療法を行っています。(イラスト2)
詳細は、当院のアレルギー性鼻炎・花粉症の治療法【基本編】をご覧ください。
2.CO2レーザーによる外科的治療
弱い出力のレーザー光線をアレルギー症状がでやすい場所である下鼻甲介(右図)と呼ばれる場所に照射することで、その部分がアレルギーの原因に対して敏感になりづらくすることで、アレルギー性鼻炎を抑える治療法です。(有効率は70%以上)当院はレーザー治療が日本で普及した初期から奈良県内で初めてレーザー治療を実施し、これまでに1000件以上の治療実績があります。
詳細は、当院のアレルギー性鼻炎・花粉症の治療法【応用編】をご覧ください。
3.非特異的減感作療法(非特異的減感作療法について)
アレルギー反応を抑制するような生体物質(ブロンカスマ・ベルナなど)を週に1~2回皮下注射することにより、アレルギーを起こしにくい体質にする治療法です。アレルギー性鼻炎のほか、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などにも効果があります。この治療はうまく行けばアレルギー体質から脱却することが可能ですが、100%の成功率という訳ではありません。
詳細は、非特異的減感作療法をご覧ください。